レンコンって、漢字で書くと「蓮根」って書きますよね?
蓮(はす)の根って書きますけど、レンコンは、はすの根っこだと思いますか?
正解は、同じ植物ではありますが、はすの根っこではないんです!
レンコンは一体何なのかについて、お伝えしたいと思います。
それから、ハスはレンコンだけではなくて、はすの実も食べられるんですよ。
栄養満点の、はすの実についても、ご紹介したいと思います。
<その他の野菜についてはこちら>
宅配野菜あいコープが安心新鮮おいしい!家族で旬を楽しむ食卓
レンコンはハスの何?
穴があいていて、シャキシャキおいしいレンコンは、はすと同じ植物です。
ハスの花は、よくヒンドゥー教や、仏教の世界でも出てきますよね。
聖なる花とされていて、特徴的なシンボルとして登場します。
泥の中から一生懸命、茎を伸ばして、美しい見事な花を咲かせているハスの様子が、清らかに生きることの象徴とされています。
ヒンドゥー教や仏教の発祥の地、インドの国花は、このハスの花なんですよ。
レンコンは蓮根と書きますが、厳密に言うと、ハスの根っこではありません。
レンコンは、「地下茎」と言われる部分になります。
ジャガイモや里芋、クワイ、ショウガなども、根っこではなくて、地下茎です。
ハスには、花の観賞用にするものと、主に食用にするものとがあって、食用はこの地下茎がよく肥大します。
レンコンは、泥の中をはっていますが、根っこじゃなくて、地下茎なんですね。
地下茎は、土の中を這う性質をもつ茎のことです。
雑草のスギナとかも、地面の中をはって、増えていく植物ですよね。
地下茎は、根っこじゃなくて、茎の分類になります。
普通の植物の茎と同じで、葉っぱをつけたり、根っこの毛がないので、根っことは区別されています。
はすの花の時期は夏
ヒンドゥー教や仏教でも描かれる、きれいなはすの花ですが、開花時期はいつの季節だと思いますか?
はすの花が咲く季節は、7月~8月の暑い夏の季節です。
私も、宮城県の伊豆沼で、毎年開催される、「はすまつり」に何度か行ったことがあります。
大きな伊豆沼にたくさん咲くハスの花を、船に乗って、水上から見ることができるんですよ!
ハスの花は、朝早くに咲いて、昼には閉じてしまいます。
特に日差しの強い晴れの日は、早いと9時半から10時くらいには、花が閉じてしまうこともあります。
きれいに咲いたハスの花が見たい場合は、朝早くに見に行くと良いですよ。
曇りの日は、比較的長い時間咲いています。
はすの実は生で食べられる!
はすの実って、生で食べられるんですけど、その実って、どこになると思いますか?
ハスの、蜂の巣みたいな部分を見たことってあります?
乾燥させた黒いのは、室内装飾として、使われていたりもします。
あの穴の中に、実はなります。
私も、子どもたちと、はすまつりに行った時に、船頭さんに教えてもらって、その場で生で食べました。
まさか、食べられるとは思っていなかったので、衝撃でしたけどね^^
しかも、その場でとって、生で食べられるんですから。
緑色の蜂の巣みたいなものの、1つ1つの穴の中に、実はドングリみたいな緑色の実が入っています。
外側をスポンジのような感覚で、ビリビリ破ると、中のドングリみたいな実を取り出せます。
その丸いドングリみたいな実を、さらに皮をむいてみると、中に白い実が入っています。
その白い実が、生で食べられます。
中心の芯の部分は、ちょっと苦みがあるので、取り除くと食べやすいです。
ナッツみたいな感じで、ちょっとくせになるような味でした。
こういう若い緑色のが、生食には良いそうです。
はすの実は、精進料理や薬膳、健康食品として食べられています。
栄養価が高いので、中国や東南アジアでは広く食べられているんですよ。
疲労回復、デトックス効果、便秘解消、自律神経失調症や婦人科系にもいいそうです。
ハスは、ロータス茶やハス茶といって、お茶もあります。
ハスは、レンコン、ハスの実、ハス茶と、全く違う、いろんな味覚を楽しめますね!
ハスとスイレンは違うの?
似ている植物に、スイレンというものがありますよね。
ハスとスイレンは同じものでしょうか?
似ていますが、これは違う植物です。
ハスはハス科、スイレンはスイレン科で、植物としては違うものなんですね。
ハスとスイレンは共通点もあるのですが、違う特徴もそれぞれいろいろあります。
違いをまとめたみたいと思います。
はす
●葉っぱに切れ込みがない。
●水面より高く伸びる葉っぱがあって、高い位置で花が咲く。
●葉には、光沢がないが、撥水性があって、水をかけると、はじいて玉になる。
●花が咲き終わると花びらが散って、散った後に果托(緑色の蜂の巣みないなもの)ができる。
●ハスの名前の由来は、蜂の巣からハチスになって、そこから「ハス」になった。
スイレン
●葉っぱに切れ込みがある。
●葉っぱは、水面に浮いていて、水面近くで花が咲く。
●葉に光沢があるが、撥水性がなく、水をはじかない。
●花が咲き終わると花が閉じる。
●スイレンの名前の由来は、その花が閉じる様子が、眠るように見えるから「睡蓮」という名前になった。
似てるけど、特徴をみてみると、結構違いがありますね。
水面に浮いているか、水面よりも高いところに葉や花があるかで、一目で違いが分かりますね。
はすのロータス効果って何?
ロータス効果っていう言葉を、聞いたことはありますか?
さっき、ハスの葉っぱには、水をはじく撥水性があるってお伝えしましたよね。
このハスの葉っぱの、撥水効果をロータス効果と言います。
ハスの葉は、その構造上、決して濡れることがないと言われています。
葉の表面についた水は広がらずに、丸まって水滴になって、雨とか泥とか、小さい虫、ほこりなどの異物を、絡め取りながら流れて転がり落ちます。
この現象が、ロータス効果です。
葉っぱの汚れを落とす、自浄作用があるんですね。
このロータス効果は、いろいろな製品にも応用されています。
ご飯がくっつかないデコボコのしゃもじや、傘、テフロン加工のフライパン、塗料や防水スプレーなどです。
ハスって、なんだか奥が深いですね。
まとめ
ハスという植物について、いろいろな角度から、ご紹介しました。
ハスは、レンコンやはすの実など、おいしいところもいっぱいです。
それに、ヒンドゥー教や仏教でも大切にされているように、とっても不思議な魅力のある植物ですね。
夏のハスの花の時期には、是非、花やロータス効果のある葉っぱも、じっくりと観察してみてくださいね!
<関連記事>
冬至に「ん」の付く食べ物を食べる日本の風習