牛乳は昔から学校給食にも、必ずついてくるものですよね。
小さい頃からとても身近な飲み物ですが、牛乳の製法も、いくつかあるのをご存じですか?
そのつくり方によっても、質が全く違ってきます。
また、現代では気を付けなくてはいけない、畜産で使われている薬剤の問題などもあります。
牛乳をつくる過程で使われる薬剤や、牛乳の製法についてお伝えしたいと思います。
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畜産のホルモン剤や飼料遺伝子組み換え、食べても大丈夫なの?
牛乳は牛の母乳
牛乳は子牛が飲むミルクで、白い血液です。
母乳育児をした人なら、よくご存じだと思いますが、赤ちゃんに授乳している期間は、食べ物や薬の服用に、とても気を付けますよね。
私も乳腺炎になりやすかったときには、食べ物には本当に気をつかいました。
すぐ乳腺が詰まってしまって、母乳が出なくなってしまうからです。
経験した人なら分かると思いますが、あれってかなり痛いんですよね。
それに、辛いものなどを食べた後は、赤ちゃんが泣いて嫌がって、母乳を飲まなかったりします。
乳牛の場合も同じように考えると、食べた物や薬が、牛の母乳である牛乳にも影響することが、想像できますよね。
牛乳は、健康的な牛のものを、私たちもいただきたいですね。
多くの場合の乳牛は?
乳牛は、どの牛も健康的な牛ばかりなのでしょうか?
多くの場合、乳牛のエサとなる飼料には、遺伝子組み換え穀物が使われています。
また、乳腺炎などの病気も多いので、抗生物質などの薬剤が与えられます。
その牛乳を私たちが飲んでいると想像したら、いかがでしょうか?
ちょっと心配になりますね。
牛乳の製法は?
牛乳のつくり方は、1つではないんですよ。
日本の主流と海外の主流は違います。
それぞれご紹介しますね。
日本の主流
日本で流通されている牛乳の、主流になっているものは、「超高温殺菌」と言われる殺菌方法です。
手間もかからず、大量生産にも向いているので、日本では多くの場合、この方法で行われています。
牛乳を120~130℃で、1~3秒殺菌する「超高温殺菌牛乳」になります。
この方法は高温のため、栄養分や体に良い影響のある菌まで、破壊してしまいます。
タンパク質も変性し、消化、吸収されにくくなって、アレルギーを起こしやすくなります。
分解しにくいカゼインも分解する酵素や、乳酸菌などの善玉菌、栄養素なども壊れてしまいます。
海外の主流
海外では「低温殺菌」が主流で、大量生産はできませんが、成分が熱変性を起こさない方法で、パスチャライズ殺菌と言われています。
パスチャライズ殺菌は、人体に有害な菌を死滅させますが、生乳の風味と栄養をできる限り残す殺菌方法です。
生乳を、より自然な形で飲めるようにしたものです。
あいコープみやぎのパスチャラズ牛乳
我が家では、「あいコープみやぎ」の食材宅配サービスを利用しています。
あいコープみやぎでは、独自の安全基準があり、健康で安全な畜産が行われています。
飼料には、遺伝子組み換えでない(Non-GMO)のコーンや、収穫後にかびや腐敗を防ぐための農薬を使っていない、ポストハーベストフリー(PHF)のコーンなどの、安全な飼料を使っています。
また、飼料米も使われています。
抗生物質やワクチンなどの薬剤にも頼らない、健康な飼育を行っています。
放牧パスちゃん牛乳
あいコープみやぎの牛乳は、山形県飯豊町ながめやま牧場で放牧された、牛の原乳を使っています。
東京ドーム38個分の広大な牧場で行う放牧酪農で、牛たちはストレスも少なく、のんびりと過ごしています。
放牧パスちゃん牛乳の殺菌方法は、75℃15秒のパスチャライズ殺菌です。
この殺菌方法によって、人体に有害な菌だけを殺菌して、タンパク質など有用な成分に熱変性を起こさずに、生乳本来の栄養が保たれます。
まとめ
畜産は、与えられる飼料や、育てられる環境、薬剤の使用などによって、その安全性や質が大きく変わってきます。
また、牛乳の殺菌方法によっても、体への影響が変わってきます。
是非、今後の食品選びの、参考にしてみてくださいね!
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