白砂糖は体に悪いという話を聞いたことはないですか?
白砂糖をとりすぎるとイライラしたり、キレやすくなる、老化しやすくなる、アトピーの原因になっているなど、いろいろな話を聞きます。
では本当に白砂糖は、体に悪いのでしょうか?
実際に私も、砂糖の依存性を体感していますし、甘いものはやめられないという感覚があります。
白砂糖やその依存性、人工甘味料などについて、お伝えしたいと思います。
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白砂糖は何からできているの?
白砂糖は、サトウキビやテンサイ(ビート・砂糖大根)という植物を原料にして作られます。
日本では、テンサイは主に北海道で、サトウキビは沖縄県や九州、四国地方などで栽培されています。
私が小学生のときに、担任の先生が、旅行のおみやげに、学校に本物のサトウキビを持ってきてくれたことがあります。
クラスのみんなでサトウキビを少しずつもらって、かじってみました。
繊維をかじると甘くて、みんなで「おー!甘い!」と感動したのを覚えています。
そのサトウキビやから、砂糖は作られているんですね。
テンサイは砂糖大根とも言われますが、大根の仲間ではなくて、ヒユ科という、ほうれん草などと同じ仲間です。
生で食べると甘い味はしますが、あくが強かったり繊維が多くて食べにくいので、砂糖の原料のためだけに栽培されています。
砂糖はサトウキビやテンサイの植物からできているから、体にも悪い物ではないような気がしますよね。
でもこの植物由来の原料を、高度に加工して、全く違う物に作りかえているので、植物とは別物と考えた方が良いです。
砂糖と言っても、いろんな種類がありますよね。
上白糖、グラニュー糖、三温糖、きび砂糖、黒糖、和三盆糖、てんさい糖、氷砂糖、いろんな呼び名や種類がありますね。
砂糖は原料になる、サトウキビやテンサイを精製する工程の中で、様々な種類の砂糖に作られます。
原料を洗浄したり、濃縮して、含まれる不純物を取り除いて、加熱精製して、ショ糖を抽出していきます。
原材料の煮汁を、そのまま煮詰めて作られているのが、黒糖や黒砂糖、和三盆糖です。
和三盆は、四国の徳島県や香川県で、サトウキビの中でも四国原産の竹糖という植物を使って、伝統的な製造方法で作られているお砂糖です。
和菓子の原料として使われています。
黒糖や黒砂糖は食べたことがある人も多いと思いますが、ミネラルが豊富に含まれていて、なんとなく優しい甘さで、独特の風味を感じますよね。
精製の過程で、不純物をどんどん取り除いていって、最後に残ったショ糖の純度が、1番高いのが、白砂糖のグラニュー糖です。
でも精製する時に、原材料から不純物として取り除かれているものは、ミネラルやカリウム、カルシウム、鉄などの人間の体にとっては必要な成分なんですよね。
白砂糖のグラニュー糖は、ショ糖の割合が99.9%で、サラサラしていて溶けやすいので、コーヒーや紅茶を飲むときにも使われています。
焦げ付きにくいので、ケーキ屋や焼き菓子を作るときにも、グラニュー糖が適しています。
こうしてできた白砂糖は、原料はサトウキビなどの植物ですが、人工的に加工された甘味料です。
人間の体にとっては、もはや不自然なものになっています。
ついつい甘いものが欲しくなる
甘いものって、食後とか疲れた時、コーヒータイムなどに欲しくなりませんか?
食べるとほっとしたり、「幸せ~♡」って思いますよね。
特に女性には、そういう方が多いと思います。
砂糖をとると、脳の快感中枢が刺激されて、エンドルフィンという物質が分泌されます。
エンドルフィンは鎮痛効果があるもので、肉体的ストレスを受けることで分泌されます。
例えば怪我をした直後には痛みが和らげられていたのに、後から少しずつ強い痛みを感じるようになったりするときには、怪我でエンドルフィンが分泌されています。
ランナーズハイもエンドルフィンが分泌されて、高揚感を感じています。
エンドルフィンの影響では、落ち着いた気分になったり、幸福な気持ちになります。
エンドルフィンは、楽しいことをしたりしても、分泌されやすくなります。
幸せな気持ちになるのなら、良いような気がしますよね。
でもこのエンドルフィンは、ギャンブルなどでも分泌されるもので、必要以上に分泌されると依存症になってしまうんです。
モルヒネ以上の鎮痛作用とも言われ、脳内麻薬と呼ばれています。
おなかがすいていなくても、ついつい甘いものを食べたくなってしまうのは、脳が快感を覚えていて、依存性や中毒性があるからなんです。
砂糖は糖質依存を起こします。
糖質依存は身体的な依存だけではなくて、精神的な依存も引き起こします。
甘いものをとるとおいしいと感じるだけではなく、心地よいと感じて、糖分が切れてくると、精神的に不安定になったり、また糖分が欲しくなります。
精製された糖は危険で、これが危険な食品添加物とされていないのはおかしいとまで言われるのは、そんな理由があったんです。
砂糖を取り過ぎるとどうなるの?
では砂糖を取り過ぎるとどうなるのでしょうか?
太りやすくなって、肥満になるというのは想像できますね。
それに、甘いものを多くとっていると、虫歯になりやすくなりますよね。
その他にも様々な健康への影響があります。
いくつか、あげてみたいと思います。
<砂糖を取り過ぎるとどうなる?>
・糖尿病になりやすくなる
・高血圧になりやすくなる
・腸内環境が悪化する
・アレルギー体質の原因になる
・血管が収縮して、脳卒中や心臓発作のリスクが高まる。
・ビタミンを消費するために、イライラしやすく攻撃的になる
・疲れやすくなる。
・血糖値の急上昇、急降下が繰り返され、依存や中毒状態になる。
・血糖値の乱高下によって、気分の浮き沈みが激しくなる。
・ホルモンバランスが崩れて、肌荒れやシミ、シワの原因になり、老化が進みやすくなる。
・インスリン抵抗性が高くなり、うつになるリスクが高まる。
・倦怠感や集中力の低下
・体が冷えやすくなり、低体温になる。
・免疫システムが弱まり、風邪や病気にかかりやすくなる。
いろいろな影響がありますね。
もし、今現在、自分や家族に当てはまるものがあったら、砂糖の取り過ぎが原因という可能性もありますね。
果物の甘みは大丈夫?
果物もとても甘いですよね。
でも、フルーツをとることは、体に良いと言われています。
果物の甘みは、体にとっては大丈夫なのでしょうか?
果物には果糖が入っています。
果糖自体は、砂糖よりも甘くて弊害が大きいものです。
それでも果物が体に良いと言われるのは、果糖自体がそれほど多く含まれてはいないからです。
そして果物を食べると、食物繊維などもとれるので、糖の吸収をゆっくりにしてくれるからです。
ビタミンやミネラルも豊富に含まれています。
何事もバランスが大事なのですね。
果物は大丈夫ですが、砂糖の中でも特に白砂糖は、精製されすぎていて、体にとっては不自然で良くない影響を与えてしまうのですね。
砂糖以上に危険な人工甘味料や異性化糖
人工甘味料で有名なのがアスパルテームです。
数ある人工甘味料の中でも、世界で1番普及しています。
でも、この甘味料ほど、歴史上論争を呼んでいる食品添加物はないと言われています。
スクラロースという人工甘味料も、食品、医薬品、ダイエット食品などに、よく添加されています。
分子をみれば、毒と分かるような分子式をしています。
スクラロースは、砂糖の600倍の甘味を持ちます。
この甘みに慣れてしまうと、不自然すぎて、舌や味覚もおかしくなってしまいますね。
そして、もう一つ砂糖以上に危険な糖が、異性化糖や異性化液糖と呼ばれるものです。
異性化糖は、成分表示によく「ブドウ糖果糖液糖」と表示されています。
ブドウ糖果糖液糖は、さつまいもやじゃがいも、トウモロコシのでんぷんから作られる食品添加物です。
異性化糖のほとんどが、遺伝子組み換え食品から作られていて、これが問題になっています。
現代人の食は、危険なことがいっぱいですね。
白砂糖以外の茶色い砂糖なら大丈夫?
では、精製されすぎている白砂糖を避けて、茶色い砂糖を選べば、ミネラルも含まれていて、体に優しいのでしょうか?
確かに、茶色い砂糖の黒糖やてんさい糖などを選べば、体には優しい気がしますよね。
茶色い色の砂糖は、精製の過程で茶色い段階で取り出したもので、ミネラルも含まれています。
でも実際に売られている砂糖の中には、白砂糖に後から茶色い色を付けて、ちょっと健康的に見せて売られている砂糖もあるんです。
茶色い色の砂糖なら体に悪くない、というイメージがある人が多いですからね。
カラメル色素という、茶褐色のカラメル色の着色料で、色を付けているものもあります。
そして茶色い砂糖なら体にとって大丈夫なのかという点については、それぞれの、どこまで健康のために取り組むのかという価値観によるところになってきます。
サトウキビの煮汁を、そのまま煮詰めただけの、黒糖であろうと砂糖は砂糖で、健康への影響はほぼ同じです。
白砂糖との差は、ほんの少しです。
だから、避けたい人は、なるべく砂糖類は全般的に避けると良いです。
でも、料理をしたりするときにも砂糖は使いますし、全部を排除するというのは、なかなか難しいですよね。
砂糖を全部避けるのは、食生活の上でやっぱり難しいという人は、少しでも影響減らすために、黒糖などを選ぶと良いと思います。
ここは、どこまで自分が気にして、気を付けたいのか、によるところなので、それぞれの価値観によって決めると良いと思います。
まとめ
白砂糖など、砂糖の影響についてお伝えしました。
一般的に茶色い砂糖は体に良い、白砂糖は体に悪いと言われることが多いですが、砂糖は砂糖であることには変わりなく、その差は微々たるものです。
砂糖自体、心身の健康に影響があるものなので、なるべく取り過ぎないようにしていきたいですね。
でも、多くの人にとって、頑張った自分へのごほうびや、ほっとひと息つくとき、気の合う人との楽しいティータイムなどに、甘いものが大切な役割を担っているのも事実です。
「なんでも我慢、絶対ダメ!」は、かえって大きなストレスです。
より影響の少ないものを選んだり、お菓子や甘いものを食べる回数や、量を減らす、人と楽しむ時はOKとメリハリをつけるなど、できるところから取り組んでいきたいですね。
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