いつも手洗い石鹸はどんなものを使っていますか?
固形石鹸、液体石けん、泡で出るタイプのハンドソープ、薬用や殺菌タイプなどいろいろなものがありますよね。
特に感染症が流行する季節には、いつも以上に手洗いをこまめにする人が多いのではないでしょうか?
人によっては手荒れがしやすかったり、職業柄1日の中で何回も手洗いをしなくてはならない、という人もいますよね。
そういう人にとっては、冬の乾燥の季節の手荒れは本当につらいものです。
手洗い石鹸といってもいろいろなものがあって、その成分も違います。
毎日使うものだからこそ、お肌や体に優しい物を選びたいですね。
手洗い石鹸に含まれる界面活性剤についてや、体にも環境にも優しい手洗い石鹸の選び方についてお伝えしたいと思います。
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石鹸は何から作られる?
石鹸は動物や植物からとれる油脂と、アルカリを反応させて作ります。
石鹸の始まりは、昔の人々が肉を焼いていたときにしたたり落ちた肉の油が、アルカリ性の灰と混ざり合って、偶然に汚れを落とす天然の石鹸が誕生したのが始まりだと言われています。
脂肪酸とアルカリが主成分で、これを石鹸素地と言います。
この石鹸素地は、原料が動物性か植物性かなどによって、特徴が変わります。
原料には、牛脂、豚脂、パーム油(アブラヤシの果肉)、パーム核油(アブラヤシの種子)、大豆油、オリーブオイル、ココナッツオイルなどを使います。
また、それら油脂を化学反応させた脂肪酸も、石鹸素地の原料として用いられます。
石鹸に含まれる界面活性剤
石けんや洗剤には、界面活性剤というものが含まれています。
本来、混じり合わない水分と油分を混ぜ合わせて、汚れを落とす働きをするものです。
この界面活性剤の働きによって、ハンドソープは手の表面の汚れを落としてくれます。
界面活性剤は洗剤などの洗浄剤の他にも、化粧品や医薬品、食品など、いろいろなものに使われています。
合成界面活性剤とは?
界面活性剤には、天然の界面活性剤と、合成の界面活性剤があります。
スーパーやドラッグストアで販売されている、ハンドソープやシャンプー、ボディソープ、洗濯洗剤、食器洗い洗剤などの多くは、合成の界面活性剤を使った「合成洗剤」と呼ばれるものです。
合成界面活性剤は、人工的に化学合成を繰り返した、自然界には存在しないものです。
この合成界面活性剤には、皮膚のタンパク質を破壊する作用や、アレルギー誘発の可能性があるものもあって、毒性や残留性があります。
合成界面活性剤が入っている合成洗剤で、手荒れを起こしやすいのはこのためです。
洗浄力は強いのですが、その分肌への刺激が強く肌バリアが壊れてしまいます。
そして合成界面活性剤は分解されにくいので、環境にも負担になります。
では人間の体や環境にも問題のある、合成界面活性剤を使った合成洗剤がとても多く売られているのはなぜでしょうか?
それは合成洗剤は低いコストで大量生産ができて、安定的に売ることができるからです。
合成洗剤は石油から作る
合成洗剤で使われる、基本的な原料は石油です。
もともと合成洗剤は、第一次世界大戦中に油脂が不足して石鹸が作れなくなったとき、石油を原料にして開発されたものです。
それが第二次世界大戦後、石油が増産されたことや、洗濯機が家庭へ普及したことなどによって、合成洗剤は急速に広まっていきました。
合成洗剤の中には石油だけでなくて、天然油脂を加えて作られるものもあります。
経皮吸収は蓄積される
経皮吸収や経皮毒という言葉を聞いたことはありますか?
経皮吸収とは、私たちの皮膚から成分や物質が吸収されて、体内に入ることです。
化粧水や虫刺されの塗り薬も、皮膚から体内に入って、その効果が出ますよね。
よく咳がひどいお子さんや、喘息の人が使う薬のシールも肌に貼って使います。
肌から成分や物質は吸収され、体内に入っていくんです。
同じように合成界面活性剤も肌バリアを壊し、その皮膚から体内に吸収されます。
体内に吸収された化学物質は、少しずつ蓄積されていきます。
手荒れだけでは済まされない、その毒性による発がん性などの健康被害が指摘されています。
天然の界面活性剤を使っているハンドソープは、少し手に残っていてもやがて分解されるのですが、合成界面活性剤は分解されません。
そして手を洗った後の水が、排水溝から海へ流れていっても、自然界の中でも分解はされず、環境や生態系へも大きな負荷になります。
純石鹸や無添加石鹸の洗浄力はどうなの?
ハンドソープは毎日使うものですよね。
帰宅時や食事の前、主婦の方なら家事の合間に手を洗うことも多いですし、小さいお子さんも使うものです。
なるべくなら健康への影響に不安のある合成石鹸ではなくて、天然の界面活性剤を使った、体にも安心な、純石鹸や無添加石鹸のハンドソープを選びたいですよね。
石けんと言うと、固形石鹸を思い浮かべる人もいるかもしれません。
でも、液体石けんや泡で出るタイプの無添加石けんもあるので、合成界面活性剤を使っていないものを「石けん」と言うと、理解してください。
でも合成石鹸は洗浄力が強いものなので、感染症が流行している季節には「洗浄力が強いものの方がいいのでは?」と思う人がいるかもしれません。
それにハンドソープは、薬用とか殺菌タイプも売っていますよね。
人によっては「感染症の時期は、殺菌タイプじゃないと不安」という人もいるかもしれませんし、何を選ぶかは、その人の価値観や考え方によって、選んで良いと思います。
でも感染症予防の、手に付いた菌や汚れを落とすということだけを考えると、天然の界面活性剤の純石鹸や無添加石鹸で洗うだけで、効果は十分です。
感染症予防には、どんなハンドソープを使っているかよりも、正しい手洗いの仕方で、丁寧にこすり洗いをして、しっかりと洗い流せているかどうかが大切です。
手についた菌や汚れをしっかり洗い流せれば、感染症予防としては十分なので、無害の皮膚を守ってくれている常在菌まで全てを殺菌する必要はありません。
常在菌を殺菌してしまうと、まず最初に悪玉常在菌から復活してしまうという話もあります。
純石鹸や無添加石鹸を使っても、正しい手洗いの仕方で丁寧に洗えば、菌をしっかりと洗い流すことができます。
反対に、いくら洗浄力が強いものを使っても、正しく手洗いができていなければ、菌は手に残ったままです。
合成石鹸と、どうやって見分ける?
では手に優しい石けんのハンドソープと、合成界面活性剤が入った合成石鹸のハンドソープを見分けるには、どうしたら良いでしょうか?
表記に「無添加」の文字があっても、実際には無添加の純石けんでないことがよくあるので、注意が必要です。
例えば「香料無添加」と書いてある場合は、香料が添加されていないだけで、他の化学物質はたくさん入っていたりします。
ハンドソープやシャンプー、ディソープなどには、石けんと合成洗剤を区別する表示はないので、その成分を見て判断します。
成分が「水、カリ石けん素地」とだけ書いていれば、無添加石けんです。
反対に成分に「石けん」という文字がなく、カタカナの成分が多いようなら、合成洗剤と考えられます。
ただし、カタカナでも、脂肪酸ナトリウムと脂肪酸カリウムは、石けんと考えて大丈夫な成分です。
石けんは植物や動物の油脂から作ります。
その油脂をナトリウムで煮れば脂肪酸ナトリウム、カリウムで煮れば脂肪酸カリウムになります。
また、グリセリンも石けんの製造工程で、自然発生する潤い成分なので大丈夫です。
つまり体に優しい石けんを見分けるときに、成分や表記にあって良いものは、次のような言葉になります。
水、カリ石けん素地、石けん素地、脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウム、グリセリン、純石鹸、無添加石鹸、合成界面活性剤無添加、合成化学成分無添加、などです。
これらの言葉で、判断してみてくださいね!
それから、香料に天然の精油を使っているハンドソープもあります。
天然の精油と説明書きがあれば、健康に影響のある合成香料ではないので安心です。
我が家のお気に入りのハンドソープ
私の家では、「あいコープみやぎ」の食材宅配サービスを利用しています。
日用品も一緒にいろいろ注文できるので、とっても助かっています。
「あいコープみやぎ」は、独自の安全基準を持っていて、安全安心な食材や日用品を扱っています。
ハンドソープも、私は宅配で注文して、家族で安心して使っています。
是非、興味のある方は、宅配についても調べてみてくださいね!
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まとめ
手洗い石けんの界面活性剤や、経皮吸収、無添加石鹸の見分け方などについてお伝えしました。
感染症が流行する時期はもちろんですが、日頃から健康管理や衛生管理において、手洗いは大切ですよね。
自分たちの手肌や健康のためだけではなく環境のためにも、合成界面活性剤が含まれていないハンドソープを選びたいですね。
固形石鹸だけではなくて、液体や泡で出るタイプなど、いろいろなものがあります。
泡立てがまだ自分で上手にできない、小さいお子さんがいるご家庭では、泡で出るタイプを使うのがおすすめですよ。
ぜひ成分を確認して、手にも地球環境にも優しいものを選んでみてくださいね!