お料理のときに使う調味料は、どんな基準で選んでいますか?
味、値段、パッケージ、有名な商品かどうかなど、それぞれの家庭ごとに、選ぶときの基準があるかもしれません。
家族の毎日の健康管理は大切なことですよね。
そのために1番手軽にできるのが、この調味料を無添加に変えることなんです。
なぜ無添加が良いのか、その理由についてお伝えします。
それから、我が家では「あいコープみやぎ」の食材宅配サービスを利用しています。
「あいコープみやぎ」で取り扱っている、調味料についてもご紹介したいと思います。
食材宅配に興味がある方も、是非参考にしてみてくださいね!
食品添加物って何?
食品添加物は、食品の加工や保存のために、食品に添加されるものです。
味付けのため、香りを付けるため、色を鮮やかに見せるため、酸化や腐敗を防ぐためなど、いろいろな目的の食品添加物があります。
甘味料、香料、着色料、保存料などと呼ばれるたくさんの種類の添加物が、日本では認められています。
その認可されている種類の多さは、世界ではトップクラスで、毎日大量の添加物が消費されています。
スーパーで買い物をすると、添加物が入っていない無添加の食品を探すのが大変なほどです。
食品添加物の影響で1番心配されるのは、人体への害、特に発ガン性です。
国が認めていれば大丈夫?
食品添加物は、どの食品も、国が決めた基準が守られて、使用されています。
国が認めている添加物であれば、本当に健康への問題はないのでしょうか?
国が定めた基準にも、いろいろな問題点があると言われています。
添加物の複合摂取
添加物は厚生労働省が、1つ1つ毒性のテストを行って、基準を満たしたものが認可されています。
でもこれは、1つ1つの添加物を、単品で使った場合のテストであって、いくつもの添加物を複合的に1度に体内に摂取したらどうなのかというテストは行われていません。
この添加物の毒性や発ガン性のテストは、ネズミなどの動物を使って行われます。
ネズミがこの量で死んでしまった、悪性の腫瘍ができたから、人間はこの量までにしておこうというように決められています。
そもそもネズミと人間は、消化能力や日々のストレスなども全く違います。
でもそのテストを目安にして、私たちの安全の基準が決められているんです。
国の基準ですが、完全に信頼できるものとは言えません。
実際に、2つの添加物を同時に摂取すると、体内で発がん物質に変化して、発ガン性があると明らかに分かっている添加物でも、単品使用で認められていれば、食品に使われています。
海外では安全性に問題があって禁止されているたくさんの添加物が、日本では国で認可されているので、当たり前に使われています。
さすが、2人に1人がガンになる国、日本です。
例えば合成着色料は、どれも発ガン性が高くて、アレルギーなども起こしやすいことが、動物実験でも明らかになっています。
でも、子どもたちが喜んで食べるようなお菓子にも、この合成着色料で色が付けられていたりします。
私たちは1日に、何十種類もの食品添加物を食べています。
その毎日の積み重ねが、健康をむしばんでいきます。
実際にアトピーが増えていて、それが添加物の影響だと言われることもあります。
私の知り合いのお子さんには、添加物が入っているものを食べると、肌に湿疹が出るという人がいます。
湿疹が出たときには、食べたものの成分表示を見ると、いつも湿疹が出る添加物が入っていて「やっぱりね」ということが時々あるのだそうです。
私の子どもも、たまに「変な味するからいらない」と、添加物入りの食べ物を嫌がることがあります。
また、キレる子どもが問題になることがありますが、栄養の偏りや、添加物の化学物質の過剰摂取に原因があるとも言われています。
絶対に添加物はだめ?
では、健康に影響が出るなら、添加物は絶対に避けなければいけないのでしょうか?
食品添加物は体に悪い、というイメージが、とても強い人もいると思います。
確かに、体にもそして心の健康にも影響を及ぼす食品添加物ですが、私たちはその恩恵もたくさん受けてきました。
食品添加物があることで私たちは、安さや手軽さ、便利さ、日持ちの良さなど、たくさんの恩恵を受けています。
食品添加物を使わないで製造すると、日数や手間がたくさん必要だったり、すぐに痛みやすかったり、高いコストがかかったりします。
私たち消費者も、お腹がすいて食べ物が必要になったときにコンビニがあったら助かるし、体調が悪いときに、手軽に食べられる食品があれば助かりますよね。
添加物があることで、私たちはいつでもどこでも食べたい物が手に入って、空腹を満たすことができているんです。
必要なときには、その必要度合いに応じて、添加物が入っている食品を選んでも良いと思います。
また添加物の中でも、体への影響が大きいと思われる添加物だけは、最低限なるべく避けるようにする、というのも良いですね。
「添加物が入っているものは全部ダメ!」にしてしまうと、今の日本の食事情の中では、かなり大変ですし、大きなストレスになります。
このどこまでをOKにして、どこからはダメにするかは、個人や家庭ごとの価値観や考え方によって違って良いと思います。
でも、家で作る基本的な毎日の食事は、なるべく不要な添加物を除いていくことをおすすめします。
そして、その中で簡単に取り組みやく効果が高いものが、家庭に常備している調味料を、添加物の入っていない、無添加なものに変えることです。
にせものの調味料がある?
調味料の中で、無添加な物を選ぶ時に、気を付けるポイントがあります。
それは、「〇〇無添加」と書いてあっても、本当の無添加ではないことが、たくさんあるということです。
〇〇無添加と表示されているときは、その〇〇と書いてあるもの、例えば合成着色料や香料などが無添加なだけであって、その他の添加物はたくさん使われていたりします。
よく分からない人が見たら、無添加なら体に良いだろうと勘違いしてしまうような、表示の仕方がされています。
そして調味料には、添加物を駆使して作られた、調味料の偽物が多くあります。
本物とは違う材料や製造法で作られた、全くの別物です。
みりん風調味料、しょうゆ風調味料などは、そもそも、昔からあるようなみりんでもしょうゆでもありません。
料理の味を決める基本の調味料が偽物になってしまうと、小さいお子さんがいるご家庭ではどうでしょうか?
いろんな味を覚え味覚を発達させていく時期の、赤ちゃんや小さい子供たちが、本物の味を分からないまま成長してしまいます。
舌の味覚が育つ小さい時期に、本物の味付けの食事を多くさせてあげたいですね。
昔ながらの本物の醤油なら、しょうゆ造りの職人さんが、熟練の技で1年以上かけて大切に作ります。
もっと早く手間もコストもかけずに作るために、添加物を使って醤油もどきが作られます。
そして本物の醤油っぽく見せるために、たくさんの添加物が使われます。
一括表示
食品の成分表示には、一括表示という表示方法があります。
例えば成分表示に「香料」と書かれている場合があります。
そのようなときは、一般的には1種類ではなくて、目的の香りを出すために、何種類もの香料が使われています。
他にも「PH調整剤」というものがあります。
加工食品の腐敗防止や変色防止などのために、食品の酸性度やアルカリ度を調整するためのものです。
これも1つの物質名ではなくて、食品添加物の総称なので、通常4~5種類は使われています。
「調味料(アミノ酸等)」も、実際には何の添加物を何種類、どれだけの量を入れているのかは分かりません。
そう考えると、思っている以上にたくさんの食品添加物が、食品に添加されていることが分かりますよね。
キャリーオーバー
食品の成分表示には、キャリーオーバーという表示方法もあります。
例えば焼き肉のたれの原材料に、しょうゆが含まれています。
成分表示には「しょうゆ」と書かれているだけで、このしょうゆがどんな成分で作られているのかは書かれていません。
このように原材料になっているものから、そのまま持ち越されて含まれる添加物を、キャリーオーバーと言います。
それらの添加物まで全て表示していたら、日本の食品成分表は、今以上に添加物だらけで、大変な文字数になって、きっと表示しきれませんね。
調味料のさしすせそって?
家族の健康維持のためには、家庭で使っている調味料を無添加に変えることが、1番簡単で手軽にできることです。
調味料といっても、いろいろなものがあります。
その中で、「調味料のさしすせそ」という言葉を聞いたことはありますか?
料理をする時に、調味料を「さしすせそ」の順番で入れると、味付けがうまくいくと言われています。
<さしすせそとは?>
●「さ」…砂糖のさ
●「し」…塩のし
●「す」…酢はそのまんま
●「せ」…醤油は、昔の仮名遣いの「せうゆ」から
●「そ」…味噌のそ
せがせうゆで醤油なのは、昔はてふてふと書いてちょうちょと読んだのと同じで、昔は「しょう」を「せう」と書いたことからきています。
例えば、「食べましょう」を「食べませう」と書くように使われていました。
さしすせその順番に入れるとなぜいいの?
ではどうして、調味料を「さしすせそ」の順番に入れると良いのでしょうか?
それには、ちゃんとした理由があります。
1つ1つ説明していきたいと思います。
【砂糖】
砂糖を1番最初に入れると良いのは、甘味は分子が大きくて、食材に染み込みにくい性質だからです。
塩や醤油のような塩分のある調味料よりも、先に入れることで、しっかりと甘みを付けることができます。
砂糖を入れることで、照りやツヤも出ます。
【塩】
2番目の塩は、分子が小さく浸透圧が高くて、染み込みやすい性質があります。
そのため、砂糖より後に入れます。
そして、食材からアクや水分を引き出す力があるので、味付けの最初の方で入れる方が良いとされています。
【酢】
3番目の酢は、他の味が食材に染み込むのを防いでしまう働きがあります。
そのため、砂糖や塩より、後に入れます。
それに酢は、早く入れて加熱しすぎると、酸味が飛んでしまうので、なるべく味付けは後半に行います。
酢を入れることによって、料理のうまみやコクも出ます。
【醤油】
醤油は長時間加熱すると、風味や香りがとんでしまいます。
そのため、味付けの最後の方に入れるようにします。
煮込み前と、最後にもう1度、残りの分量を加えるようにすると、味をしっかり染み込ませながら、風味つけることができます。
【味噌】
醤油と同じで味噌も、火にかけると風味や香りが損なわれやすい調味料です。
料理の仕上げの際に、入れるのがよいとされています。
味噌汁を煮立てないようにするのも、そのためです。
このように「調味料のさしすせそ」は、それぞれの調味料の特徴を生かして、料理に入れる順番を表しているのですね。
でも、食材によっては調味料で下味をつけたり、臭みを取るために下処理に使ったりと、先に使う場合もたくさんあります。
必ずしもこの順番にとらわれすぎずに、作る料理の目的に合わせて、順番を変えても大丈夫です。
次に、「調味料のさしすせそ」の、それぞれの調味料についての記事を、簡単にまとめてみました。
気になる内容があったら、是非、関連記事から更に詳しく、読んでみてくださいね!
白砂糖は中毒になる?茶色い砂糖なら大丈夫?
甘い物を食べると、なんだか幸せな気分になりませんか?
特に女性の方には甘い物が好きで、そういう人が多いと思います。
砂糖をとると脳の快感中枢が刺激されて、エンドルフィンという物質が分泌されます。
このエンドルフィンが、幸せな気分を引き起こしているんです。
でもこのエンドルフィン、実はギャンブルなどでも分泌されるもので、必要以上に分泌されると依存症になってしまうんです。
鎮痛効果もあって、その鎮痛作用はモルヒネ以上とも言われ、脳内麻薬と呼ばれています。
「おなかがすいていなくても、ついつい甘いものを食べたくなってしまう!」「甘い物はやめられない!」というのは、脳が快感を覚えていて、依存性や中毒性があるからなんです。
茶色い砂糖にも要注意!
白砂糖は精製されていて、ミネラルなどが取り除かれた砂糖です。
では白砂糖はやめて茶色い砂糖を選べば、体には優しいのでしょうか?
確かに、茶色い砂糖の黒糖やてんさい糖などを選べば、体にはいい気がしますよね。
でも実際に売られている砂糖の中には、白砂糖に後から茶色い色を付けて、ちょっと健康的に見せている砂糖もあるんです。
カラメル色素という、茶褐色のカラメル色の着色料で、色を付けているものもあります。
色だけで判断しないで、パッケージに書かれている成分表示を、自分で見て確かめてから買う必要があります。
<関連記事>
白砂糖は体に悪い?でもやめられない!砂糖の依存症って?
塩は何を選んだらいい?塩分取り過ぎは病気になる?
塩には天然の自然塩と、人工的に精製した精製塩があります。
一般的に使われている食塩は精製塩で、塩化ナトリウムだけを取り出したものです。
精製塩では、塩化ナトリウム以外の成分のミネラル分は、ほとんど取り除かれてしまっています。
それに対して自然塩は、ナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、鉄など、たくさんのミネラルが含まれています。
塩を選ぶ時には、ミネラルが含まれている、自然塩を選ぶことをおすすめします。
やっぱり減塩が大事なの?
よく塩は血圧を上げるから、減塩が大事だと言われています。
でもそれはミネラルを含まずに、塩化ナトリウムだけを取り出した、精製塩の場合の話です。
だから、塩の選び方がとても大切になります。
外食や加工食品をとることが多い人は、精製塩が多く含まれているので、塩分の取り過ぎには注意してくださいね!
<関連記事>
精製塩って何?塩分取り過ぎで病気になる?塩の選び方について
酢の取り過ぎは健康には逆効果!?
酢は発酵食品で、健康に良いと言われますよね。
確かに酢をとることは、健康維持のために、良い効果が期待できます。
でも、取り過ぎにも注意が必要だって知っていましたか?
酢には酢酸と呼ばれる、酸が含まれています。
酸には、物を溶かす性質があるので、歯を溶かす可能性があります。
それに胃腸の弱い方も、酢酸成分が胃腸内を刺激するので、胃痛の原因になることがあります。
健康に良いと言われる酢も、とり方を気を付けないといけないんですね。
酢は、1日大さじ1~2杯くらいを目安に、適切にとるようにしましょう!
<関連記事>
酢は体にいい?種類や飲み方は?実はとりすぎにも注意が必要!
本物の醤油を選ぶことが大切、それはなぜ?
昔ながらの本物の醤油に使われる材料は、大豆、小麦、塩のみです。
これに対して「新式醸造しょうゆ」には、添加物がいっぱいです。
調味料に添加物だらけの物を使っていると、食卓が一気に添加物だらけになってしまいます。
例えば、小さいお子さんがいて、なるべく食事は毎日手作りを心がけて、栄養バランスにも気を配っているお母さんがいたとします。
でも、添加物がいっぱいの調味料で料理をしてしまうと、せっかく手作りをしても、コンビニの食事の人と比べて、1度に摂取する添加物の数や量は変わりなかったり、それ以上に摂取していたりします。
コンビニ弁当やカップラーメンを避けているから大丈夫という話ではなく、調味料や加工品なども気を付けて選んでいなければ、同じような食生活になってしまします。
日本人の多くが、知らず知らずのうちに、添加物を日常的に、そして大量に食べているんです。
1000円の丸大豆醤油と、200円の新式醸造しょうゆの値段の違いは、全くの別物だからです。
是非、裏の成分表示を確認してから買うくせを、つけてみてくださいね!
<関連記事>
丸大豆醤油に本醸造醤油、いろいろある醤油の名前の意味は?
無添加の味噌はどうやって見分ける?
味噌の原材料は、基本的には大豆、米か麦、塩、この3つになります。
豆味噌の場合は、大豆と塩のみになります。
味噌は本来、食品添加物や保存料は必要のない食品です。
でもここに、「調味料(アミノ酸等)」と表示されたりする化学調味料や、発酵を止めるためのアルコール(酒精やエタノール)、だし調味料などが添加されることがあります。
容器に表示されている、原材料名を見ると、無添加の味噌かどうかを見分けることができます。
味噌の容器についている穴は何?
味噌は発酵食品なので、無添加の味噌は容器に入れた後も発酵が進んで、二酸化炭素が発生します。
発酵によって発生した二酸化炭素を外に出すために、容器のふたやパッケージの袋に、ガスを抜くための穴の、バルブがついています。
二酸化炭素を出して、外の空気は中に入れない構造になっています。
これによって、容器の膨張を防いで、味噌のおいしさを守っています。
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無添加味噌って何が違うの?発酵食品で腸内環境を整える腸活を!
まとめ
私たちは、食品添加物の恩恵をたくさん受けています。
でも健康への影響があるのも事実です。
「あれもだめ!これもだめ!」と、全ての添加物を神経質に排除するのも、大きなストレスですよね。
大切なのは、添加物との付き合い方です。
自分はどこまで許せるのか、どこまではできれば避けたいもので、どこまでなら無理せず健康のために取り組めるのか。
その大体の目安を自分の中に持った上で、毎日の食事を、より健康的に楽しんでいきたいですね。
そのために1番取り組みやすい、すぐにできるものが家庭の調味料を変えることです。
1度気に入った無添加の調味料を見つけたら、なくなるたびに同じものを補充するだけで良いので、手間的にもコスト的にも、取り組みやすいところです。
有機野菜やオーガニック食品を毎回買うのは、家計的にもなかなか大変ですよね。
でも調味料なら、消費するのに何日も何週間もかかりますからね。
それに調味料が添加物だらけだと、食卓への添加物の影響力がとてつもなく大きいです。
まずは今の日本の食には多くの添加物が入れられていること、健康への影響があることを知ることが大切です。
知っていれば、コンビニ弁当や加工品の食事が続いたとしても、そのあと余力があるときに、体に優しい手作りの食事をしようと思えるはずです。
人間の体には、自分の体を健康に保とうとする力がちゃんとあります。
添加物は絶対ダメとするのではなくて、ある程度の期間で長期的に見て、健康な食事とのバランスがとれていれば良いのではないでしょうか。
メーカーにとっては、添加物を使わずに製造するということは、何倍もの手間がかかって、大変な努力が必要です。
その分値段も高くなることが多いです。
でも手間暇かけて、真心を込めて、健康的でおいしい商品を作っている職人さんたちもたくさんいます。
是非、日々の食卓のできるところ、調味料から、より健康的な食事へ変えていってみてくださいね!