塩分を取り過ぎると、病気になるってよく聞きますよね。
スーパーに並んでいる商品には、「減塩」の文字が結構見られます。
健康のために減塩が良いのなら、塩そのものを選ぶときには、どんな基準で選んだら良いのでしょうか?
精製塩、自然塩、海塩、岩塩…
塩にもいろいろな種類があって、悩んでしまうこともありますよね。
健康のことを考えた場合の、塩の選び方について、お伝えしていきたいと思います。
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塩には海塩と岩塩と湖塩がある
塩には、海塩と岩塩と湖塩があります。
1つ1つご紹介していきますね!
海塩
海塩は、海からくみ上げた海水を、蒸発させて作られている塩です。
1番広く知られている塩ですね。
海塩にはミネラルが豊富に含まれています。
岩塩
岩塩は、昔海だった場所が地殻変動で隆起したり、大陸にせきとめられるなどして、陸の上に海水がたまることがあります。
それが、長い年月をかけてゆっくりと蒸発し結晶化したものです。
よく「ヒマラヤ岩塩」や「ピンク岩塩」などが売られていますよね。
岩のように、堅いかたまりになっている塩です。
海塩も岩塩も、始まりは同じ塩分を含む海水からできています。
でも海塩は海水を蒸発させて作りますが、岩塩は採掘されます。
ミネラルは、岩塩にはあまり含まれていなくて、海塩に比べると塩味が強いです。
肉料理に使われたり、バスソルトとしても、よく使われています。
湖塩
この3つの中で、1番知られていないのが、湖塩ではないでしょうか?
湖塩は、塩分の多い湖で作られた塩です。
ウユニ塩湖や死海、カスピ海などが有名です。
自然塩と精製塩の違いは?
塩には自然塩や天然塩と呼ばれるものと、精製塩と呼ばれるものがあります。
その違いはなんでしょうか?
自然塩・天然塩
自然塩や天然塩は、海から海水をくみ上げて、天日干しで乾燥させたり(天日塩)、海水を平釜で煮詰めて水分を蒸発させて作ります(平釜塩)。
日本で昔から行われてきた作り方で、成分を全く調整していない伝統的な塩です。
人間の体に必要なミネラルが、豊富に含まれています。
塩のうまみは、海のミネラル分がどれだけ含まれているかで違います。
自然塩は、塩化ナトリウムが約80%で、残りはマグネシウムやカリウム、カルシウム、鉄などのミネラル成分になります。
ミネラルが十分に含まれている塩は、ほんのり甘く、マイルドでうまみがあって、美味しく感じる塩です。
天然塩は大量生産は難しく、手間暇がかかるので、値段は少し高めで売られることが多いです。
精製塩
精製塩は、まずは海水を「イオン交換膜法」という方法で電気分解して、ナトリウムイオンを抽出して、濃縮された塩水を作ります。
そして、それを煮詰めて水分を蒸発させて、結晶化させて作ります。
精製塩の食塩は、塩化ナトリウムが99%以上で、ミネラル分は取り除かれています。
成分はほぼ、塩化ナトリウムです。
そのため、塩分の濃度が高く、塩辛い味がするのが特徴です。
サラサラしていて、水に溶けやすいので、料理の時にも使いやすい塩です。
大量生産ができるので、値段も安く売られています。
塩分の取り過ぎは病気になる?
あちこちで「減塩」と言われているのを目にしますよね。
塩分を取り過ぎると、本当に病気になるのでしょうか?
確かに塩分の取りすぎは、血圧が上がるなどの影響があって、体にとっては良くありません。
でも、それはその塩が精製塩か、自然塩なのかによっても違ってきます。
天然塩には、取り過ぎた塩化ナトリウムを、体の外へ排出してくれるカリウムが含まれています。
そのカリウムの効果によって、塩分の取りすぎが起きにくくなるとされています。
反対に、精製塩の成分は、ほぼ塩化ナトリウムのみです。
ミネラルが含まれていない、精製塩を取りすぎると、血中のナトリウムの濃度が高くなります。
それによって、高血圧になりやすくなります。
また、ナトリウムなどを分解するためには、ミネラルが使われます。
精製塩には、ミネラルが含まれていないので、体の中にあるミネラルを使わなくてはいけません。
だから精製塩をとることは、体にとっては負担になるのですね。
血圧のためには減塩と言われるのは、塩化ナトリウムだけを取り出して作られた、精製塩の場合になります。
精製塩の方が、大量生産しやすく、安く売られているため、安い精製塩を買う人が多いと思います。
それによって、高血圧になりやすい人が多く、「減塩、減塩」と世間では盛んに、言われるようになったのですね。
外食や加工食品をとることが多い人は、精製塩が多く含まれているので、塩分の取り過ぎには注意してくださいね!
健康のためにはどんな塩を選ぶ?
家庭で一般的に使われることが多い、海塩を選ぶ場合についてお伝えしたいと思います。
塩を選ぶ時には、それが「精製塩」なのか「天然塩」なのかを、表示を見て確かめて買うようにしましょう。
でも実際にお店に並んでいる商品を見ると、言葉がややこしくて、なかなか判断がつかないかもしれません。
表示に関する規約で、「天然塩」「自然塩」などの言葉を、商品名や商品説明に使うことは、禁止されているんです。
だから、「伯方の塩」や「赤穂の塩」などの商品名や、生産者独自の言葉で表示されています。
そのため、見分けるには、パッケージの裏などに書かれている、製造方法や成分表、原材料名を見て、総合的に判断するようにします。
ある程度の決まったワードで判断すると、見分けやすいかもしれません。
【自然塩・天然塩】
●製造方法の、平釜、天日、粉砕などの言葉がある。
●成分表示に、塩化ナトリウム以外の、ミネラル分(マグネシウム・カリウム・カルシウム・鉄など)が表示されている。
●原材料名に、海水と書かれている。
【精製塩】
●製造方法の、イオン膜、立釜、乾燥 溶解などの言葉がある。
●塩化ナトリウムが、99%以上と表示されている。
●原材料名に、天日塩と書かれている場合もあります。
天日干しで乾燥させた塩を使って、加工して作ったという意味です。
表示を見てもいまいち分からず、悩むこともあるかもしれませんが、塩を買うときの参考にしてみてくださいね!
まとめ
私たちの人間の体には欠かせない、塩についてお伝えしました。
夏の汗をかく季節には、塩分の補給を心がけたりしますよね。
もともと、人間の体にはなくてはならないのが塩分です。
でも、その選び方を間違えてしまうと、逆に不健康になってしまう可能性があります。
毎日の料理にも欠かせない塩なので、是非体にとって、負担のない塩を選びたいですね。
塩は家一般的な家庭では、そんなに1日の消費量が多いものではないと思います。
精製塩に比べて、自然塩が多少金額が高くても、他の食材ほど、それほど家計に大きな影響はないのではないでしょうか?
是非、無理なくできるところから、日々の食卓を、より健康なものへ、工夫してみてくださいね!