世界では、グリホサート農薬の影響が問題視されています。
日本ではなかなかメディアでは取り上げられない問題ですが、私たちのとても身近な食に関する問題です。
日本で売られている、多くの市販のパンや、パスタなどの麺類、その他の小麦製品から、このグリホサート農薬が検出されています。
グリホサートの私たちの健康への影響や、どんな食品を選んだら良いのかについて、お伝えしていきたいと思います。
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グリホサート農薬って何？
グリホサートは、除草剤などに使われる農薬の「ラウンドアップ」の主な成分です。
グリホサートに耐性を持つ遺伝子に換えられた遺伝子組み換え作物は、グリホサートを散布しても枯れずに、雑草だけを枯らすため、生産者は除草の手間がかからなくなります。
遺伝子組み換え作物と、このグリホサートを含む農薬「ラウンドアップ」は、セットになるもので、この20年の間に世界中で広がりました。
この除草剤への耐性を持つ、遺伝子組み換え作物の栽培拡大と共に、グリホサートの散布量も大幅に増えています。
日本のダイソーでは、危険な農薬のラウンドアップの販売をやめましたが、一般の人たちが利用する、私たちの身近なお店でも、普通に売られている農薬です。
グリホサートの影響は？
遺伝子組み換え作物の栽培国の、北米や南米の国々では、水や人体からもグリホサートが検出されていて、健康被害についての影響も報告されています。
アメリカやカナダでは、グリホサートの使用量が増えたことで、農家の健康が脅かされていると共に、食品への残留量が増えて、健康被害が消費者にも広がっています。
WHO（世界保健機関）の専門組織の、国際がん研究機関は、グリホサートを発がん性物質に分類していて、グリホサートの発がん性を認めています。
グリホサートの環境や健康への影響に対する危機感が、世界中で高まっています。
発がん性があるグリホサートは、それに加えて妊娠や出産への影響、子どもへの神経障害なども報告されています。
健康被害が大きかったアメリカでは、グリホサートの影響で、アレルギーやADHD（注意欠陥多動性障害）、自閉症など、子どもの体に異変が起きていると感じていた母親たちが、「Moms Across America」を結成しました。
子どもたちの食事から遺伝子組み換え食品とグリホサートを除去するために、グリホサートの代替品を勧め、有機食材を選ぶ運動などを展開しています。
女性たちが食品会社やスーパーなどに対して、農薬を使わない有機食品の製造や販売を求めた結果、多くのスーパーで有機食品が販売されるようになりました。
子どもに有機食品だけを食べさせるようになったら、年間の医療費が10分の1以下に減った、という報告もあります。
脳科学者の黒田洋一郎氏は、「グリホサートは強い神経毒性を持っているので、発達障害の一因になっている可能性がある。」と話しています。
産科医の国際組織の国際産婦人科連合（FIGO）も、「グリホサートはガンや神経発達障害、先天性欠損症との関連が疑われる。」として、グリホサートの使用禁止を勧告しています。
その物質が人間にどんな影響を与えていくのか、科学的に証明するには、長い年月がかかります。
長年の微量摂取を続けたのちに、その危険性がわかったときには、手遅れということもあり得ます。
小麦が汚染されている
世界各国が、グリホサートの削減や禁止の方向へ動いている中で、日本はその残留基準値を緩和して、その使用量も増加しています。
「農民連食品分析センター」が、国内で販売されている小麦粉やパン、パスタなど小麦製品の農薬残留検査を行いました。
その結果、ほとんどの製品から、農薬の成分のグリホサートが検出されています。
国産の小麦からは検出されていないことから、外国産の輸入小麦に原因があると思われます。
外国産でも「有機」の小麦からは、検出されませんでした。
アメリカでは、市民団体が外食店を調査したところ、全ての店の商品からグリホサートが検出されました。
日本の小麦の自給率は低く約14％ほどで、その多くをアメリカ、カナダ、フランス、オーストラリアなどの外国からの輸入小麦に頼っています。
特にアメリカ産小麦とカナダ産小麦は、グリホサートの検出率が非常に高い状態です。
そのため、輸入小麦を使っているかぎり、どのメーカーの小麦からも検出される可能性があります。
私も、余計な添加物を使っていないメーカーの食パンを、気に入っていて買っていました。
でも不要な食品添加物を使っていなくても、国産小麦ではなく、輸入小麦を使っていれば、残留農薬が含まれてしまうので、汚染はかなり広まっていると思いました。
日本でも、朝はパンという家庭も多いでしょうし、パン食や小麦製品の摂取が増えているので、子どもたちへの影響も心配です。
大手メーカーのパンやインスタントラーメンなどは、ほとんどが輸入小麦で作られています。
毎日小麦粉を扱っている、パン屋さんがアレルギーになってしまう例も多いようです。
この場合のアレルギーは、食べたことによって起きる小麦グルテンのアレルギーではなくて、一般的にアトピー性皮膚炎と呼ばれるものです。
アトピーを発症してから、国産小麦に切り替えるパン屋さんもいます。
アメリカの食を変えた母親たち
私は「あいコープみやぎ」で行われた、ゼン・ハニーカットさんの講演会に参加したことがあります。
ゼンさんは3人のお子さんのお母さんで、先ほどお伝えした、アメリカの母親たちで結成した「Moms Across America」の中心となっている方です。
実際に我が子のアレルギーや、自閉症のような症状に直面して、ゼンさんのお子さんは、食事の時に、アレルギー症状によって死にかけたこともあります。
その原因と改善方法を追求していく中で、自分の子どもたちの症状の原因が、アメリカでとても多い、遺伝子組み換え(GMO)や、農薬の影響だということが分かりました。
実際に家庭の食事から、遺伝子組み換え食品を除いていったところ、お子さんの症状が4ヶ月で大きく改善されました。
ゼンさんは、家族の健康問題を抱える人が多いアメリカの母親たちへ、オーガニックや、Non-GMOの食品に切り替えることで、症状が改善することを呼びかけて共感を呼び、その運動を広げていきました。
やがてその母親たちの運動が、アメリカの社会全体がNon-GMOや有機作物を望む方向へと少しずつ変えていきました。
トランプさんが大統領になって、1番最初に外国を訪れて会いに来たのが、日本の安倍首相です。
それは日本がアメリカにとって重要な国で、GMOの大きな輸出国だからだそうです。
アメリカの遺伝子組み換え作物が、日本の畜産の動物たちの飼料として大量に輸入されています。
そして外国産の小麦には、グリホサートが残留しています。
海外では学校の用務員として働いていた人が、農薬グリホサートの散布で癌になったと裁判で訴え、それが認められました。
日本でも身近に売られている農薬です。
それを子どもたちが遊ぶ家の庭や、校庭にまいたとしたら、どうでしょうか？
私が参加した、ゼン・ハニーカットさんの講演会の会場には、元農林水産大臣の山田正彦氏もいらっしゃっていて、いろいろとお話をしてくださいました。
日本の学校給食のパンを調べると、調べた全てのパンからグリホサートの農薬が検出されたそうです。
企業や会社の信用や利益を守るために、日本のメディアではこのようなことはほとんど報道されません。
戦後、敗戦国の日本を弱らせるためにGHQが始めさせた戦略の1つが、今の学校給食です。
また、日本の国会議員の毛髪で、グリホサートの検出検査をしたところ、70％が陽性だったそうです。
会場には、赤ちゃんを抱えて参加している若いお母さんもいましたが、赤ちゃんの粉ミルクにも、農薬のグリホサ－トが含まれているというお話には、会場からも驚きの声が上がっていました。
ゼンさん自身も、長男が赤ちゃんの時に、2時間おきに母乳を飲み、ほとんどそのたびに発疹が出て、泣く回数が増えていったそうです。
検査をすると牛乳アレルギーで、他のお母さんたちに話をしたら、多くの赤ちゃんが牛乳や大豆のアレルギーを持っていたそうです。
ゼンさんをはじめとする、多くのお母さんたち「Moms Across America」(MAA)の取り組みによって、アメリカの購入する消費者側の意識も変わってきました。
少しずつ遺伝子組み換えではない食品や、オーガニックな食品を求めるようになっていったんですね。
何を選んだらいい？
私たちの食生活から、小麦製品をなくすことは難しいですよね。
でも、外国産の輸入小麦は、ほぼ全てグリホサート農薬が残留しています。
そのため、選ぶことができる場合は、国産小麦を使った製品を選ぶと安心です。
外食の場合だったり、国産かどうか分からない場合も多いので、できる範囲で国産の小麦を選んで、体内へのグリホサート農薬の摂取量を減らしていきたいですね。
安心の国産小麦
私は「あいコープみやぎ」の食材宅配サービスを利用しています。
食材宅配サービスには、独自の安全基準を持って、こだわりの原料や食材を使っているところも多いです。
私が利用している「あいコープみやぎ」でも、独自の安全基準があって、次のことに対して取り組んでいます。
●地産地消
●国産原料へのこだわり
●農薬、化学肥料の削減
●薬剤に頼らない健康な飼育
●化学調味料、不要な添加物を使わない
●遺伝子組み換え食品に反対
●放射能を自主測定
食の安全に気を付けていきたい人は、このような食材宅配サービスを利用して、安全性の気になる食品は、信頼できるところから購入する、というのも家族の健康維持の１つの方法です。
あいコープみやぎの安心のパン
あいコープみやぎで扱っている、安心でおいしいパンについて、ご紹介しますね！
みんなのi食パン
あいコープみやぎの食パンは、グルテン質が強靭な超強力硬質小麦粉の、岩手県産「銀河のちから」を使用しています。
国産小麦はパン作りには不向きと言われがちですが、これはパン作りに最適の品種です。
小麦本来の香りはもちろん、米粉とブレンドすることでふんわりとした食感になります。
また、一般的には製造コストを抑えるために、マーガリンやショートニングが多く使用されます。
あいコープみやぎの「みんなのi食パン」は北海道産バターにこだわり、芳醇なコクと香りが広がる食パンに仕上げています。
わはわのもっちり米粉パン
「パン工房わはわ」の「もっちり米粉パン」は、しっとりもちもちした食感が人気の米粉パンです。
「パン工房わはわ」は、社会福祉法人みんなの輪が運営するパン工場です。
障害のあるなしにかかわらず、誰もが安心して暮らせる地域社会づくりをめざして活動する団体で、みんなで心をこめて作っています。
宮城県大郷産のうるち米粉を75％、小麦グルテンを25%配合することで、もっちもちの弾力としっとりとした食感に仕上げています。
お米のやさしい風味も味わえて、小麦粉パンより低カロリーなのも人気の秘密です。
米粉の原料米は、地元大郷の契約農家が、減農薬で栽培した米に限定しています。
また、パン工房の隣りにある「わ・は・わ味明」で、玄米を使う毎に製粉しているため、鮮度が良く風味の生きた米粉を使用できます。
原料米の生産から、米粉の加工、パン作りまで大郷町内で完結した米粉パンです。
パン作りに多用されるイーストフードや品質（風味）改良剤等は使用していません。
また、乳化剤や保存料など一切の添加物も使用せずにシンプルな原料で作られています。
「ぶどうたっぷり米粉パン」「くるみの入った米粉パン」など、他の米粉パンのシリーズも人気です。
私も子どもがまだ小さかった頃、小麦製品をあまり食べさせたくなかったので、米粉パンを選んでいた時期がありました。
子どもも喜んで食べてくれるので、今でも米粉パンをよく買っています。
まとめ
農薬ラウンドアップの主成分グリホサートは、世界で問題になっていますが、日本ではなかなかメディアで取り上げられることもなく、あまり知られていない状況です。
大手メーカーのパンやインスタントラーメン、カップラーメンなどは、ほとんどが輸入小麦でつくられています。
そして、それらの食品には、また別に大量の食品添加物が使われています。
それらが、私たちの体内や、子供たちの小さな体の中で、どのような反応を起こしているかはわかりません。
小麦のグリホサート残留基準値は30ppmです。
それから見ると市販のパンの数値は0.05～0.23ppmと低く、「問題はない」とされています。
でも、パンやパスタなどの小麦製品は、日本でも人によっては毎日のように食べる、主食になっています。
そう考えると、量が少ないからと言って、長期的に生涯の健康への影響を考えたときに、本当に安全なのかは疑問があるところです。
ゼン・ハニーカットさんの言葉で印象的だったことは「真実をまずは知ること、伝えること。そして自分たちの健康は自分たちで管理できる」ということです。
お店で売られているものは全て安全と思うのではなく、家族の健康は自分で守るという意識を常に持つことが、今の日本の現状としては必要なのではないでしょうか。
是非、今後の食生活の参考にしてみてくださいね！
