漂白剤には塩素系と酸素系があるのを知っていますか?
漂白剤というと「混ぜるな危険」の文字がある漂白剤を、思い浮かべる人もいると思います。
簡単に色を白くしてくれる漂白剤は、家事をする上で便利なものですが、用途に合わせてその種類を選んでいきたいですね。
今回は、酸素系の漂白剤を知らない人に是非おすすめしたい、粉末タイプの酸素系漂白剤についてご紹介します!
塩素系漂白剤って?
塩素系の漂白剤の主な成分は、次亜塩素酸ナトリウムといいます。
キッチンハイターの、あの独特の匂いは、嗅いだことがある人が多いと思います。
塩素系漂白剤は、殺菌効果が高くて、漂白力が強いのが特徴です。
強力なので色柄モノに使うと、染料の色まで落として真っ白にしてしまいます。
白い無地の衣類や、白いタオルや雑巾など、色柄物以外の白い布製品に使うことができます。
バケツや洗面器などでつけ置きをすることで、頑固な汚れやシミを真っ白に漂白してくれます。
塩素系の漂白剤は、強いアルカリ性なので、絹やウールなどの動物由来の繊維は、タンパク質が影響を受けて、生地を傷める可能性があり使えません。
繊維を傷めるので、以前知り合いで漂白剤を垂らしてしまって、色が落ちた上に、洗濯を繰り返しているうちに、その部分が穴が開いたという人がいました。
見せてもらいましたが、本当に繊維に穴が開くのですね。
また、キッチン用品の漂白や殺菌もできます。
黄ばみや茶渋が気になる、キッチン用品のまな板やコップ、急須などを、漂白することができます。
スプレーしたり、つけ置きをすることで、すっきりきれいになります。
金属製品、メラミン食器、漆器、樹脂加工されたものなどは使用できないので、気を付けてください。
それから、塩素系漂白剤は「混ぜるな危険」と書いてあることがありますが、酸性タイプの洗剤や製品と一緒に使うことはできません。
有毒ガスが発生して危険なので、十分な換気をしながら使うようにします。
キッチン用品に使う場合は、生ゴミや食酢、アルコール類などとも混ざらないように気を付ける必要があります。
塩素系漂白剤の次亜塩素酸ナトリウムは、殺菌効果が高いので、感染症の予防や対応策としても使われます。
嘔吐や下痢を引き起こす、ノロウイルスの予防や嘔吐物処理などで、この次亜塩素酸ナトリウムが使われます。
次亜塩素酸ナトリウムは手につくと、皮膚の表面が変にヌルヌルになって、溶けたような感じになります。
強アルカリなので、皮膚のタンパク質が溶けて、ヌルヌルした感触になるんです。
必ず使い捨ての手袋やゴム手袋をして作業するなど、気を付けて使いたいものです。
それから殺菌効果が高く、環境にも悪影響を与える可能性が高いので、使用には配慮して、必要最低限を使うようにしていきたいですね。
酸素系漂白剤って?
塩素系に対して、酸素系の漂白剤の主成分は、液体タイプは過酸化水素、粉末タイプなら過炭酸ナトリウムといわれる成分になります。
どちらも塩素系漂白剤に比べると、人の体や環境に優しい漂白剤です。
その効果だけを見ると、塩素系の方がより強力で効果が高いです。
でも酸素系は、塩素系の心配な点やデメリットを補って、安心して使うことができます。
染料を落として脱色してしまうことはないので、白物にはもちろんですが、色柄物にも使うことができます。
衣類のダメージを抑えながら、頑固な汚れやシミを落とすだけではなくて、除菌や消臭効果もあります。
日常の洗濯の時に合わせて使うことで、着色や黄ばみ、消臭ができるのが、この酸素系の漂白剤です。
次に酸素系漂白剤の、液体タイプと粉末タイプの違いについてお伝えします。
液体か粉末かだけの違いのように思えますが、主成分や効果、気を付ける点も違いますので、チェックしてみてくださいね!
液体タイプ
酸素系漂白剤の液体タイプは、お洗濯の時に、簡単に扱えるのが特徴です。
主な成分の過酸化水素は、ケガをした時に使う消毒液のオキシドールと同じ成分で、弱酸性です。
粉末タイプよりも漂白力は弱く、効果は穏やかですが、衣類にも優しいので、毎日の洗濯にも適しています。
液体タイプは、いつもの洗剤と一緒に洗濯機に入れたり、気になるシミにつけて、洗剤と一緒に洗濯機に入れて使うと効果的です。
それだけを単体で使うのではなくて、洗剤と一緒に洗濯機で使うことで、その効果を発揮します。
弱酸性なので、アルカリ性の塩素系漂白剤では使えない、絹やウールなどの衣類にも使うことができます。
粉末タイプ
粉末タイプの主な成分の過炭酸ナトリウムは、過酸化水素と炭酸ナトリウムが結合した成分です。
これは、水に溶けると分離して、漂白効果のある酸素の泡を出し、酸素の働きで汚れを落とします。
水ではなく、40℃以上の温水で、酸素が活性化し、その効果を発揮します。
粉末タイプを使う時には、40~50℃を目安に、温水に溶かして使うようにします。
水溶液は弱アルカリ性です。
アルカリ性は、タンパク質を分解する働きが強いので、油汚れや汗、血液などのタンパク質汚れを、きれいに落とすことができます。
通常の洗濯汚れは、皮脂や汗などのタンパク質汚れがほとんどなので、普段の洗濯で強い効果を発揮します。
アルカリ性なので、絹やウール、革などの動物由来の製品では、タンパク質が影響を受けて、繊維を傷めることがあります。
粉末タイプは液体タイプのように、洗濯洗剤と併用した使い方もできます。
その他にも、つけ置き洗いや、キッチン用品の除菌や漂白、お風呂やリビングの掃除など、いろいろな用途に幅広く使うことができます。
手荒れに注意
強力な塩素系漂白剤はもちろんですが、酸素系漂白剤でも手荒れの原因になることがあります。
肌が弱い方は、使い捨ての手袋やゴム手袋の着用をして、直接触れないように気を付けてくださいね。
私のおすすめは、粉末タイプの酸素系漂白剤です。
粉末タイプの酸素系漂白剤を持っていれば、用途によって洗剤をいちいち使い分けなくても、いろいろな場面で使うことができます。
収納スペースが、様々な洗剤でいっぱいになることも防げます。
毎日の掃除や洗濯の幅が広がって、作業も楽になりますね。
旦那さんの愛用品
私は「あいコープみやぎ」の食材宅配を使っていて、その日用品のチラシで見つけて使い始めたのが、パックスの粉末タイプの酸素系漂白剤です。
旦那さんがワイシャツの襟汚れに、いつも使っています。
お風呂の残り湯のぬるま湯で、つけ置き漂白して、その後に洗濯機で普通に洗濯します。
黄ばみや皮脂汚れを、スッキリ落としてくれるので、とても助かっています。
チラシにも書いてありましたが、赤ちゃんの肌着やおむつの漂白や除菌、消臭にも使えるんですね。
食器や調理用品など幅広く使えるので、「塩素系はちょっと心配で使いたくない」という方におすすめです!
そして、あいコープみやぎのチラシに、酸素系漂白剤を使った黒カビ対策が載っていました。
あいコープみやぎでも取り扱っている、パックスナチュロンお風呂洗い石けんと、酸素系漂白剤を混ぜて泡立てた、ペースト状の手作りカビ取り剤です。
ペースト状なら、カビ汚れに密着していいですね!
うちは、お風呂洗い石けんは、このパックスナチュロンのお風呂洗い石けんを使っているので、カビが気になったときにはやってみようと思います。
まとめ
ツンとした匂いが苦手だったり、危険があるのは嫌、体にも環境にも優しい物が良いという人には、酸素系がおすすめです。
より効果のあるもので、幅広い用途に使いたいのなら、粉末タイプが役立ちます。
塩素系よりも安心して、洗濯や掃除に幅広く使うことができるので、是非試してみてくださいね!
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