前回までの記事でお伝えしたように、無肥料・無農薬の「菌ちゃん農法」の畝(うね)を作り終えて、今は糸状菌の菌ちゃんたちを増やしているところです。
4月になりだいぶ気温が上がってきて、すっかり暖かくなりました。
きっと菌ちゃんもぐんぐんと伸びてくれていることでしょう。
そんな時、菌ちゃんの畝の黒マルチの空気穴から、スギナが飛び出ていることに気付きました!
今回はその対応策について、実際の様子の写真をまじえながらお伝えします。
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菌ちゃん畝のスギナ対策
前までの記事でもお伝えしたように、我が家の土地はスギナが多い土地です。
菌が少ない土地だと、菌が少なくても生えることのできる種類の植物が生えてくるので、ツンツンしている棒状の形の植物が多くなります。
スギナ、スズメノカタビラ、カラズムギなどの単子葉植物と呼ばれる植物です。
草取りしにくい、なかなか厄介な雑草たちですね。
だんだん土に有益な菌ちゃんが増えてくるとハコベ、ナズナ、ホトケノザ、カラスノエンドウなどの丸葉系の背が低くて草取りもしやすい双子葉植物が多く生えてくるそうです。
スギナが飛び出る
菌ちゃん農法1年目の今年、このスギナがどこまで影響してくるかがちょっと気になっていましたが、早速マルチの空気穴から、ニョキ!と顔を出していました。
下の部分からもニョキニョキ!と顔を出しています。
畝の周辺も例年のように、スギナが伸び始めています。
マルチの中がスギナだらけになったらどうしよう…と思ってしまいますが、菌ちゃん農法のオンライン講座では、スギナが生える土地の場合はマルチを二重にすれば大丈夫と説明されていました。
スギナがさらに伸びてくる前に、すぐにマルチを二重にして対策したいと思います。
土の水分量をチェック
その前に、マルチの中の水分量が大丈夫か、菌ちゃんが育つ環境として乾燥しすぎていないか気になったので、確認してみることにしました。
もし乾燥しすぎていたら、水を加えてあげないといけません。
乗せていた大きめの石をよけて、その部分に小さな穴を開けて、土の湿り気を確認してみました。
うまくいっていれば、石を乗せていた部分の下は「毛細管現象」が起きていて、地中から水分を吸い上げて湿っているはずです。
これは、水を入れた容器に細長く折ったタオルの端っこだけを浸すと、勝手に水がタオルを伝って下から上へ吸い上がっていって、タオルの上の部分も湿っていくのと同じ現象になりす。
大きな石を乗せて上から重しの圧をかけたところの土は、この毛細管現象が起きて、地面の下にある水分を勝手に上まで吸い上げてくれます。
この働きを使っていくので、菌ちゃん農法は栽培中、水やりもほとんど必要なく育てられるのが特徴です。
見てみると…
ちゃんと湿っていました!すご~い♪
きっとこの環境なら、糸状菌の菌ちゃんたちがどんどん成長しているはずですね。よしよし。
スギナ対策として、マルチをもう1枚かけて二重にしていきます。
2つともマルチを二重にできました!
プランターでも菌ちゃん農法
6月になったらキュウリの苗をプランターに植えて、フェンスにつるを絡ませたいと思っているので、プランターにも菌ちゃん農法のやり方で土を仕込みました。
プランターの場合は菌ちゃんが育つのに適した環境として、そして水管理のしやすさとして、65型(54L)高さ42.5㎝以上のものをおすすめされています。
うちにあったプランターはそれよりも小さかったのですが、水管理をこまめにする覚悟で試しにやってみることにしました。
過去にこのサイズよりもさらに小さいプランターで普通の栽培方法で育てた時に、結構収穫できていたので、ある程度は収穫できるのではないかと思っています。
過去のキュウリ栽培の様子はこちら↓
キュウリの種まきをプランターにしてみました
菌ちゃん農法のプランター栽培の場合は、下から軽石5㎝、木の枝の場合は10㎝、その上に肥料のない土を9割くらいまでしっかり入れます。
肥料が入っていると糸状菌が働く必要がないため、菌ちゃんが成長しなくなるので、肥料のない土を使うことが大切です。
オーロラ培養土や畑の土、山の腐葉土、ほったらかしのカチカチになったプランターの土などが使えます。
その上には畝作りの時と同じように、菌ちゃんたちが食べる朽ちかけた木の枝や雨ざらしの落ち葉などのエサを入れて土をかぶせ、水で湿らせて黒マルチをかけます。
ジョーロで水を後からかけるより、プランターに入れる前に木の枝や落ち葉、土などをそれぞれ湿らせてから入れることをおすすめされていました。
この方が均等に湿らせることができます。
最後に空気穴を6か所開けます。
黒マルチが板に付いているかまぼこのように、こんもりと盛り上がっている形にできるようにします。
枠より低くへこんでいると、そこに雨水が溜まってしまって、菌ちゃんにとって水浸しは好ましくない環境になるからです。
かまぼこ状に盛り上がっていれば、雨水はマルチの上に溜まらずに下に流れていきます。
こちらのプランターも、2~3か月ほど置いて菌ちゃんたちが成長するのを待ちます。
詳しい菌ちゃんのエサの入れ方やポイントなどは、前の畝作りの記事で写真入りで解説していますので、よろしければご確認ください。
↓
菌ちゃん農法の大事な畝(うね)作りと土作り②
ちなみにですが、菌ちゃん農法はプランター以外にも、オレンジ色のみかん箱や、枠で囲われたレイズドベッド、肥料袋などでも実践可能です。
畝の間の雑草は抜かない
畝と畝の間の通路には、雑草が生えてきますよね。
我が家はすでにスギナがニョキニョキ生えてきていますが。
菌ちゃん農法では基本的に、畝の間に生えた雑草は抜かないようにと説明されています。
その理由は雑草の根っこによって固い土が柔らかくなりますし、雑草はソーラーバッテリーと同じで、光合成をして3~5割の栄養分を根から土に送ってくれるからだそうです。
それによってどんどん土が良くなって、柔らかくなっていくそうです。
自然界は完璧なバランスで、その場所に必要な植物が必要なだけ生えてくるので、それをなるべくじゃましないで活かしていくんですね。
でも梅雨期に草が伸び放題だと、草がじゃまして水が溜まり、畝にも浸透して土の中がびちゃびちゃになってしまうので、通路の雑草を抜いて水が流れやすくすることも大切になってきます。
野菜作りは常に自然界の様子や野菜の様子、天候などを見て、臨機応変に対応していくことが大事なんですね。